2010年アメリカ横断の旅(旅の始まり編)

12月25日からマークの実家ニュージャージに飛行機で飛び、28日から3日半かけてロサンゼルスまで車で戻ってきました。

そもそも車で横断しよう!というキッカケとなったのは、マークがジュリアード音楽大学時代にお借りしていたチェロをいただけるという嬉しいお話をいただき、チェロはひとり分の飛行機代がかかるから、以前から実行したかったアメリカ横断をするなら今しかない!ということで決断したわけであります。

とは言うものの、うっかり忘れていたのは、今が「冬」だということ。
ロサンゼルスにいると「雪」とは無縁ですが、東海岸はもちろん、ロスに戻る途中どこをどう通ってもロッキー山脈を通過しなくてはなりません。

出発する前はそんなことあまり深く考えていなかったのですが、あとでこの安易な考えが非常に怖い思いをするハメになる分けです…。

さて、今日は旅の始まり編ということで、初めの数日の出来事を書いて行きたいと思います。

今回の旅行はマークの音楽仲間の美和ちゃんと真由香ちゃん、日本から遊びに着てた美和ちゃんのいとこの友紀も一緒の旅でした。

友紀だけ後から飛行機のチケットを手配したため、26日の早朝到着予定に。

その他4人は25日にニュージャージーへ移動。おかげでクリスマスは飛行機の中で過ごしました。

翌日朝、友紀を空港に迎えに行き、美和ちゃんご一行はニューヨーク観光をするというので、朝御飯のベーグルを食べた後私たちとは別行動へ。

私たちは早速今回いただけるチェロを受け取りにマークの友人宅へ。
こちらのチェロ、マークの高校時代の友達のお母さんのチェロで、200年以上も前のフランスのチェロだそうです。
お母さん自身は弾かないようで、マークが本格的にチェロをまた再開したことを聞き、今回貴重なチェロをいただけることになりました。

まったりとご夫婦とお昼ご飯をたべていると、雪が降ってきました。
あーそういえば、天気予報で吹雪になるって言ってたなぁ…とぼんやりのんきに思っていましたが、まさかそれがあとで悲劇的な状況になるとはこの時は思ってもいませんでした。

少し前からこの日は猛吹雪になると予報は出ていたのですが、なんせニューヨーク滞在が3日間だけと短いこともあり、1日たりとも無駄にできないと思ったのもあるし、猛吹雪と言っても都心だからそんなに大変なことにはならないでしょぉ〜みたいな甘〜い考えだったりもあり、夕方までマークのお友達の家で過ごしていましたが、外をふと見ると、ひょえー、すごい積りはじめている!

マンハッタンにボトっと落として行った友達3人のことが気になり、ご夫婦宅を出て美和ちゃんたちを迎えに行くことにしました。

ニュージャージーからマンハッタンまでは車でほんの数分。でもその間にも雪はどんどん激しくなり、マンハッタンに着いたころには、前がほぼ見えないくらいの猛吹雪に。

美和ちゃんたちに電話をしたら、この吹雪でやはり寒すぎて動けないでいるとのこと。

とりあえず急げー!!とは言うものの、吹雪で交通状態は麻痺。そんなこんなしているうちに、美和ちゃんたちは避難場所を求め移動をしており、それが更に再会を遠ざけることに…。

次にかかってきた電話では真由香ちゃんが「遭難する〜凍死する〜」と悲惨な声が…(笑)

彼らもニューヨークは不慣れで、どこに何があるのかがわからないこともあり、再会するまで30分以上要してしまいました。
んで、とある地下鉄で風と雪をしのいでもらって、なんとかその駅近辺で再会。

彼らは完全に凍っていました…。


でも、そうだ、今日はとても楽しみにしていた小龍包を食べに行くスケジュールだったんだけど、この猛吹雪じゃーいけないかな…。と言ったところ、マークは「大丈夫だよー」というので、みんなで無謀にも小龍包を食べに行くことに。

いや、だって3日しかないから、小龍包が食べられないとなると痛すぎるし…ちょっと無理をしました。

いつもは1時間待ちは当たり前の小龍包のお店も、この日は吹雪で誰も外食なんてしないらしく、がらがら。待たずに最高の小龍包にありつけました。

さて、急いで帰らないと、吹雪がひどくなる!と外に出ると、既に30センチ以上積もっていて、足はずぼずぼうもる状態。
車もスリップしまくりのワイパーも氷って前が見えない状態に。
いやーやっぱり小龍包食べてる余裕なんてなかった?なんて思いつつも、まぁ、食べてしまったものは仕方ない、急いで帰ろう!とそそくさニュージャージーに戻ろうとしたところ、あっちこっちで交通麻痺。

雪に慣れているニューヨーカーもさすがに今回の猛吹雪はすごかったみたいで、スリップした車が道路を塞いでいてなかなか前に進めない状態に。

なんとかやっとニューヨークとニュージャージーを結ぶ橋に辿り着いたものの、橋の上は大渋滞。そんなに長く掛からないだろうと、待っていたんだけど、全然進まない。後ろには車がたくさんつながっていて後戻りすることもできないし、そのまま待っていたけどどんどん吹雪はひどくなっていきました。

なんとか渋滞の先頭に辿り着いたのは、3時間後くらい。スリップした車が橋をブロックしていて、車が通れなくなっていました。

3時間待たされたあげく、道からなかなか抜けられない車を見たマークは、さすがにイライラしていたのか、スリップした車の脇、路肩を通って橋を通過。
いや、これ一言で書くと大変そうじゃないけど、高い橋の上で、しかも車はつるつるスリップする状態で、ほぼ車1台分しか通らないような場所をくぐり抜けて行ったので、車内は絶叫でした(笑)

マークの運転はかなりうまいので信用はしているけど、今回ばかりは怖かった体験BEST3に入るくらい怖かったよ。絶対ぶつかるーーって思ったし…。

なんとか美和ちゃんたちをホテルに届けて、私たちが泊まっているマークの妹夫婦の家に辿り着いたのは午前1時。お店を出たのは、21時前だったのに…。

と、ここでまた一災難。駐車場に雪が70センチほど積もっていて、駐車できない(>_<)
警察になんとかしてもらおうと思って駆け込んだけど、何もしてくれなかった…。ニュージャージーの警察、冷たいな…。

仕方なく、二人で雪かきをしてなんとか車を駐車。
温かい家の中に着いたのは、2時近くでした。


…と、まぁ、25日と26日、いろいろなハプニングがあり、何もなかったから良かったけど、一歩間違えれば大変なことになっていたね。

東海岸の雪を甘くみていました…orz

明日は旅の途中編へ。